← ニュース一覧に戻る
ノルウェー政府 SMR計画の環境影響評価へ
書誌情報
要旨
ノルウェー政府は2026年2月11日、西部のアウレ・ハイム両自治体に計画されているSMR発電所の環境影響評価(EIA)実施を正式決定した。推進企業ノルスク・シェルネクラフト社が2023年に提案した第1号プロジェクトであり、原子力を持たないノルウェーが制度的プロセスへ踏み出した節目となる。
背景
- ノルウェーは電力の大半を水力・風力でまかなっており、これまで発電用原子炉を保有したことがない
- 研究炉として「ハルデン炉」(沸騰重水炉、OECD国際共同研究拠点)などを運転していたが、2019年までにすべて閉鎖
- 近年、電力需要の増大を背景に国内で原子力導入議論が活発化
- ノルスク・シェルネクラフト社が国内各地10件のSMR導入可能性調査を実施・報告書提出済み
- 2023年、同社がエネルギー省にタフトイ工業団地へのSMR建設EIA実施を提案
主な内容
計画の概要
- 立地:アウレ自治体とハイム自治体の境界に位置するタフトイ(Taftøy)工業団地
- 設備:複数のSMRを設置
- 出力:最大150万kW(1,500 MWe)
- 発電量:年間最大125億kWh
EIA決定までのプロセス
- 2025年4月:政府がNVE(水資源・エネルギー局)・DSA(放射線・原子力安全局)・DSB(国民保護局)の3機関に評価プログラム策定を要請
- 2025年9月:3機関が評価プログラム案を作成
- エスポー条約(越境環境影響評価条約)に基づく国際協議を経て正式決定
政府・企業のコメント
- アースランド・エネルギー大臣:「EIAの最低要件を定めるものであり、原子力発電の導入を決定したことを意味しない」
- ノルスク社ヘスタマー会長:「EIAの一部作業はすでに開始。地域住民・自治体との建設的な対話を期待している」
今後の展開
- ノルスク社がEIA実施計画を策定
- 原子力発電所のメリット・課題を明確化
- 地域住民・関係者との協議・対話
- EIA結果をもとに政府が建設許可の可否を判断(導入決定はまだ先)
関連キーワード
SMR
ノルウェー
ノルスク・シェルネクラフト
環境影響評価(EIA)
エスポー条約
タフトイ工業団地
NVE
DSA
ハルデン炉
水力発電
脱炭素
新規建設
北欧エネルギー政策