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米X-エナジー タレン・エナジーと合計100万kWe級のSMR導入を検討へ
書誌情報
要旨
X-エナジー社は2026年3月19日、電力会社タレン・エナジー社と、PJM管内(ペンシルベニア州中心)で合計100万kWe級のXe-100(高温ガス冷却炉SMR、80MWe/基)を3か所以上に導入する基本合意書(LOI)を締結した。あわせてNRCがTRISO-X燃料製造施設2件を初認可したことも報告されており、X-エナジー社の商業化が具体的な段階に入りつつある。
背景
- X-エナジー社はXe-100(ペブルベッド型高温ガス冷却炉、80MWe/基)を開発中のSMRスタートアップ
- DOEのARDP(先進的原子炉実証プログラム)に採択されており、官民コストシェアで実証炉建設を推進
- TRISO燃料(3重被覆層・燃料粒子)を使用し、設計上の固有安全性が高い
- すでにDow(大手化学)・Amazon(テック)・Centrica(英電力)と導入・投資・電力購入の合意を締結済み
- タレン・エナジー社はPJM管内(米国東部系統)の大手電力会社
主な内容
LOIの概要
- 4基構成のXe-100発電所を3か所以上に設置(合計100万kWe超)
- 実現可能性調査・立地評価・プロジェクト実行枠組みの初期開発を実施
- 既存インフラ・送電網・労働力を活用し、化石燃料から原子力への移行を目指す
Xe-100の特徴
- 出力:80MWe/基(4〜12基のパッケージプラント展開が可能、1基ずつ段階的に導入可)
- 熱・蒸気供給:565℃の高温熱・蒸気を産業・石油ガス分野に安定供給可能
- 冷却方式:空冷システムにより水使用量を大幅削減 → 内陸立地の柔軟性が高い
- 燃料:TRISO燃料(DOEが高耐久性燃料として位置付け。運転時・事故時を含む高温に耐える固有安全設計)
TRISO-X燃料製造施設の認可
- NRCが2026年2月13日、TRISO-X社(X-エナジー傘下)の2施設(TX-1・TX-2)をカテゴリーII燃料製造施設として初認可
- 米国で約50年ぶりの新規燃料製造施設の認可
- TX-1:テネシー州オークリッジ建設中。HALEU使用TRISO燃料の製造を40年ライセンスで実施。燃料製造開始は2028年初め見込み
- TX-2:現在設計段階。1,100万kWe超の新規導入を支えるべく大幅な生産能力拡大を担う
- 両施設の本格稼働により、米国史上初の安定した商業用TRISO燃料供給体制を確立
今後の展開
- 両社による実現可能性調査・立地評価の実施(具体的な立地は未確定)
- TX-1での燃料製造開始(2028年初め見込み)
- TX-2の設計完了・建設着手
- X-エナジー社は米国・英国で合計1,100万kWe超の新規原子力発電プラントを開発中
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