← ニュース一覧に戻る
米議員 閉鎖したインディアンポイントの運転再開を呼びかけ
書誌情報
要旨
ニューヨーク州選出のローラー下院議員(共和党)とDOEライト長官が2026年3月6日、閉鎖済みのインディアンポイント原子力発電所(ニューヨーク州ブキャナン)を訪問し、運転再開を呼びかけた。同州の電気料金が閉鎖後に全国最高水準の58%上昇を記録したことを問題視し、ミシガン州パリセード発電所の再開を先行事例として挙げた。
背景
インディアンポイント発電所の概要
- 立地:ニューヨーク市の北約40km、ブキャナン
- 1号機(28.5万kWe):1962年運転開始、1974年閉鎖
- 2号機(106.2万kWe):1974年運転開始、2020年4月閉鎖
- 3号機(107.6万kWe):1976年運転開始、2021年4月閉鎖
早期閉鎖の経緯
- クオモ前知事(民主党)が重大事故時の影響・安全性への懸念から早期閉鎖を要求
- 所有・運転者エンタジー社が2017年、卸電力価格低迷による経済性低下を主な理由として州政府と早期閉鎖に合意
- 2021年5月、全3基がエンタジー社から廃止措置事業者ホルテック・インターナショナル社に売却
閉鎖後の影響
- 閉鎖以降、ニューヨーク州の電気料金が全国トップとなる58%上昇
- 環境規制による化石燃料利用抑制で、天然ガスパイプラインなど重要インフラの建設・拡張も妨げられた
主な内容
ローラー議員の主張
- インディアンポイントの閉鎖が電力コスト上昇と電力網の負担増を招いた
- ミシガン州パリセード発電所が数か月後に運転再開予定(閉鎖後に再開する全米初の原子力発電所)→「ミシガン州にできてニューヨーク州にできない理由はない」
- パリセードは約80万世帯に100万kW以上のクリーン電力を供給予定
- エネルギー価格低下には包括的アプローチが必要であり、インディアンポイント再開はその柱
ライト長官のコメント
- 「インディアンポイント閉鎖がニューヨーカーの電気料金を押し上げた」
- 「米国がAIでリーダーシップを発揮するには、原子力は信頼性が高く安全で重要な電源」
- 「有害な政治的選択によって信頼性の高いエネルギー源を閉鎖するコストに焦点を当てるために訪問」
ホークル知事(民主党)の動向
- 2026年1月の施政方針演説で、炭素排出ゼロの電力と送電網の信頼性確保に向け原子力発電を推進する方針を表明
- 「原子力信頼性基盤(Nuclear Reliability Backbone)」イニシアチブを確立し、州内で新規500万kWe規模の原子力開発を推進
今後の展開
- ミシガン州パリセード発電所の再開(数か月後)が全米初の閉鎖炉再開の先例となる見込み
- インディアンポイントは現在ホルテック社が廃止措置を進めており、実際の再開には技術的・法的ハードルが高い
- ホークル知事の「新規500万kWe」方針のもと、州内での新規原子力開発が具体化するか注目
- AI・データセンターの電力需要増大を背景に、連邦・州レベルでの原子力推進の動きが加速する見通し
関連キーワード
インディアンポイント
ニューヨーク州
パリセード発電所
ミシガン州
ホルテック・インターナショナル
エンタジー
運転再開
廃止措置
DOE
Nuclear Reliability Backbone
AI電力需要
電気料金
エネルギー政策
米国原子力