← ニュース一覧に戻る
米国 ディアブロキャニオンの運転期間延長を認可
書誌情報
要旨
米原子力規制委員会(NRC)は2026年4月2日、カリフォルニア州のディアブロキャニオン原子力発電所(DCPP)1・2号機に対して20年間の運転期間延長を認可した。これにより米国の商用炉における運転認可更新件数は100件に到達した。同発電所はカリフォルニア州最大のクリーンエネルギー源であり、州総発電量の約10%、クリーンエネルギーの約20%を供給している。
背景
ディアブロキャニオン発電所の概要
- 立地:カリフォルニア州サンルイスオビスポ郡(太平洋岸)
- 所有・運転:パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック(PG&E)社
- 炉型:加圧水型炉(PWR)×2基
- 出力:各119.7万kWe(合計約240万kWe)
- 1号機:1985年5月営業運転開始、2号機:1986年3月営業運転開始
閉鎖計画から延長へのいきさつ
- PG&E社は2016年、2024〜2025年での閉鎖計画を発表
- 2020年の熱波による大規模計画停電と電力需要の増大見通しを受け、存続論が台頭
- 2022年9月、カリフォルニア州議会が2030年までの稼働を支持する法案を可決
- 2023年11月、PG&E社がNRCに20年延長の申請を提出
連邦政府の支援
- 米DOEの「民生用原子力発電クレジット(CNC)プログラム」の最初の適用対象として認定
- 最大11億ドル(約1,600億円)の拠出を発表
主な内容
NRCの認可内容
- 認可日:2026年4月2日
- 延長期間:20年間
- 新たな運転認可期限:1号機 2044年11月2日、2号機 2045年8月26日
- 本件により米国商用炉の運転認可更新累計が100件に到達(米国原子力産業の節目)
エネルギー・経済的意義
- カリフォルニア州総発電電力量の約10%を供給
- 同州クリーンエネルギーの約20%を担う州最大のクリーン電源
- AI・データセンター需要の急増を受け、安定した大容量クリーン電源としての位置づけが強化
州政策との整合
- カリフォルニア州のカーボンニュートラル目標達成に向けた重要な柱として位置付け
- 再生可能エネルギーの変動性を補完するベースロード電源として不可欠と評価
今後の展開
- PG&E社は認可取得後、安全性確認や設備更新を経て長期運転に向けた準備を進める見通し
- 米国全体で老朽化した原子力発電所の運転期間延長申請がさらに加速する可能性
- DOEのCNCプログラムが他の発電所の延長を後押しする先行事例として機能する見込み
- カリフォルニア州の電力需給ひっ迫対策として、再生可能エネルギーとのベストミックスをどう設計するかが焦点に
関連キーワード
ディアブロキャニオン
PG&E
NRC
運転期間延長
PWR
カリフォルニア州
CNCプログラム
DOE
ベースロード
長期運転
クリーンエネルギー
AI電力需要
エネルギー政策
米国原子力
▶ BWRへの直接的影響
▶ 日本への示唆
▶ フォローすべき次のマイルストーン