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原子力委員会でINSOの成果を報告 「成果はメダルにあらず」
書誌情報
要旨
原子力委員会は2026年3月24日の定例会議で、第2回国際原子力科学オリンピック(INSO)の成果について報告を受けた。東京大学の飯本武志教授は「成果はメダルではなく、原子力の平和利用への理解深化・国際連携・人材育成にある」と強調。日本代表高校生4名が全員メダルを獲得した一方、課題として認知度向上と裾野拡大が指摘された。民間を含めた展開の必要性も委員から提起された。
背景
INSOとは
- 国際原子力科学オリンピック(International Nuclear Science Olympiad:INSO)はIAEAのアジア太平洋地域技術協力プログラム(RCA)の枠組みで創設
- 高校生を対象とした原子力・放射線科学の国際コンテスト
- 第1回(2024年)に続き第2回が2025年に開催。アジア太平洋各国から参加
- 日本からは東京大学・大阪大学等の研究者が競技設計・運営に携わっている
日本の原子力人材育成の課題
- 2011年以降、原子力工学系学科・専攻への志望者が減少傾向にある
- 次世代革新炉・廃炉・最終処分など長期プロジェクトを担う人材の確保が喫緊の課題
- JAIF・原子力委員会・文科省が連携して「原子力人材育成ロードマップ」を策定中
主な内容
飯本教授の報告の要点
- IAEAのアジア太平洋地域技術協力プログラム(RCA)の背景・目的を説明
- 「成果はメダルにあらず」——原子力の平和利用への理解深化・国際連携・人材育成こそが本質的な成果
- 参加者への期待:知識習得だけでなく「コミュニケーション能力」「主体的な発信力」の向上
日本代表の成果
- 日本代表の高校生4名が全員メダルを獲得、委員から高い評価を受ける
- 金メダル獲得者・田中優之介さんのコメント:「実物を見ることで理解が深まった」「海外選手との交流が大きな財産となった」
委員会での指摘・議論
- 課題:INSOの認知度向上と裾野拡大が必要
- 提言:大学・研究機関にとどまらず民間企業(電力会社・メーカー等)を含めた展開の必要性
- 国際連携の重要性:アジア太平洋地域での人材ネットワーク形成を早期に推進すべき
今後の展開
- 第3回INSOに向けて日本の関与(競技設計・選手選抜・運営支援)が継続される見込み
- 民間企業の協賛・参画拡大により、参加校数・認知度の向上を図る
- 原子力委員会でのフォローアップ報告(2026年度)が予定されている
- ISOとの相互連携(物理・化学オリンピックとの接続)による認知度向上も検討課題
- IAEA・RCA枠組みでのINSO拡充に向けた日本のリーダーシップ発揮が期待される
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