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ニュース月次まとめ

2026年3月
10 記事数
8 対象国・地域
5 主要テーマ

今月の概況

2026年3月は、原子力の「復権」と「拡大」が世界規模で具体的な行動に移りつつあることを示す記事が相次いだ月だった。 フランスのEPR2再確認・ベトナムの政府間協定・台湾の審査申請など、各国が脱炭素とエネルギー安保の両立を原子力に求める動きは加速し続けている。 一方で日本国内では、HLW最終処分地の選定をめぐる社会的課題が浮き彫りとなり、 技術的解決策の整備と社会的合意形成の難しさの対比が際立った。 SMR分野では米・ノルウェーが制度・商業化プロセスの節目を迎え、次世代炉型の実用化に向けた歩みが続いている。

テーマ別総括

テーマ①既存炉の再稼働・運転延長ラッシュ

共通点:電力需要増大(AI・データセンター)脱炭素圧力が、かつての「脱原子力」政策を転換させる世界的トレンドが顕在化。

テーマ②SMR・次世代炉の商業化・制度整備

テーマ③国家戦略・国際協力の動向

テーマ④国内:バックエンド・安全体制

テーマ⑤地域共生・次世代人材育成

記事一覧(掲載日順)

掲載日 記事タイトル 地域 詳細
2026年3月25日 ノルウェー政府 SMR計画の環境影響評価へ 海外 まとめを見る
2026年3月25日 米議員 閉鎖したインディアンポイントの運転再開を呼びかけ 海外 まとめを見る
2026年3月25日 米X-エナジー タレン・エナジーと合計100万kWe級のSMR導入を検討へ 海外 まとめを見る
2026年3月27日 日本原燃が30億円拠出 六ヶ所村 電事連と新法人を共同で設立 国内 まとめを見る
2026年3月27日 ロシアとベトナム ニントゥアン第一原子力発電所建設の政府間協定を締結 海外 まとめを見る
2026年3月30日 台湾電力 馬鞍山発電所の運転再開に向けて審査を申請 海外 まとめを見る
2026年3月30日 NUMO HLWの地層処分に関する村民説明会を父島・母島で開催 国内 まとめを見る
2026年3月31日 加速キッチン 中高生が素粒子探究成果を報告 国内 まとめを見る
2026年3月31日 フランス 原子力拡大計画を改めて確認 海外 まとめを見る
2026年3月31日 原子力事業者12社 原子力災害時の医療体制強化へ 国内 まとめを見る

月次の注目ポイント

  1. 「AI電力需要」が原子力回帰の共通ドライバーに
    台湾(半導体)・米国(データセンター)・ノルウェー(AI産業)と、異なる文脈でも電力需要急増が原子力導入・再開の後押しになっている。エネルギー安保・脱炭素と並ぶ第3の推進力として定着しつつある。
  2. フランスの「完全サイクル戦略」は日本への示唆が大きい
    EPR2新規建設にとどまらず、ラ・アーグ更新・高速炉・MOX工場を一体的に動かすフランスの方向性は、六ヶ所村再処理工場の竣工遅延が続く日本と対照的。六ヶ所竣工時点での仏との協力関係の変化にも注目が必要。
  3. 日本のHLW問題は「技術」より「社会」が律速
    南鳥島という無人島への申し入れでも、有人島の住民から多くの懸念が示された。NUMOが先行する寿都・神恵内の概要調査移行判断が近づく中、日本の最終処分プロセスはいよいよ正念場を迎える。
  4. SMRの燃料サプライチェーン整備が前進(米国)
    TRISO-X施設の認可は「炉の設計」から「燃料の製造・供給体制」への移行を示す。SMR普及には炉型ごとの燃料供給体制の確立が不可欠であり、今後はHALEU供給確保が米国の主要課題となる。