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NUMO HLWの地層処分に関する村民説明会を父島・母島で開催
書誌情報
要旨
経済産業省が東京都小笠原村の南鳥島を対象に高レベル放射性廃棄物(HLW)の地層処分に係る文献調査の実施を申し入れたことを受け、
原子力発電環境整備機構(NUMO)は2026年3月14日に父島(参加237人)、21日に母島(参加71人)で村民説明会を開催した。
村民からは風評被害や選定理由への疑問など多くの懸念が示された。
南鳥島での文献調査は国内で4例目となる。
背景
- 日本のHLW最終処分は最終処分法(2000年)に基づき、NUMOが「文献調査 → 概要調査 → 精密調査」の3段階で処分地を選定
- 2020年、北海道寿都町・神恵内村が全国初の文献調査に応募(現在は概要調査へ移行を検討中)
- 2023年、佐賀県玄海町が経済産業省の申し入れを受け入れ、3例目の文献調査を開始
- 経済産業省は東京都小笠原村の南鳥島(日本最東端の島・無人島)に対して文献調査の申し入れを行い、今回の説明会に至った
- 国の想定では「ガラス固化体換算4万本以上のHLWを埋設できる施設を全国1か所整備する」方針
主な内容
説明会の概要
| 開催地 | 日程 | 参加者数 |
| 父島 | 2026年3月14日 | 237人 |
| 母島 | 2026年3月21日 | 71人 |
村民からの主な懸念・質問
- 風評被害への懸念:観光・漁業など地域産業への悪影響を心配する声
- 南鳥島が選ばれた理由への疑問:なぜ無人の離島が候補に挙がったのかという根本的な疑問
- レアアース開発・安全保障との関係:南鳥島周辺海域のレアアース資源開発や排他的経済水域(EEZ)の戦略的意義との整合性への質問
- 「後戻り困難性」への懸念:文献調査への交付金(最大20億円)を受け取った後、次の調査段階への移行を断りにくくなるのではないかという不安
当局側(NUMO・経済産業省)の説明
- 文献調査は「現地調査を伴わないため、直ちに地域への影響が生じるものではない」と説明
- 各段階で自治体の同意が必要であり、受け入れを強制するものではないと強調
- 将来的な段階的評価(概要調査・精密調査)の実施は住民・自治体の判断に委ねられるとした
今後の展開
- 小笠原村が文献調査の受け入れを判断(村議会・村長の同意が焦点)
- 受け入れた場合、NUMOが地質・地形・活断層・気候等の既存文献を基に2年程度で評価を実施
- 文献調査を経て「概要調査地区」に選定されるか否かを判断(都道府県・市町村の同意が必要)
- 寿都・神恵内の北海道2町村の動向(概要調査移行の判断)が今後の国内議論の焦点となる
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