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EBRD チョルノービリ新シェルター修復支援を要請
書誌情報
要旨
欧州復興開発銀行(EBRD)のO.ルノーバッソ総裁は、フランス開催のG7外相会合で、チョルノービリ原発の新シェルター(NSC)修復への国際的支援を要請した。2025年2月にロシアのドローン攻撃で損傷したNSCの修復費用は5億ユーロ超と試算されており、2030年までの完全機能復元が必要とされる。NSCは高さ110m・幅257m・長さ162mのアーチ型構造物で2016年に設置、100年の設計寿命を持つ。国際チョルノービリ協力基金(ICCA)が3,000万ユーロの初期割当を決定した。
背景
チョルノービリ事故(1986年)と新シェルター
- 1986年4月26日の4号機爆発事故後、コンクリート製「石棺」で炉心を封じ込め
- 老朽化した石棺を覆う形で新シェルター(NSC)を建設:2016年設置、2019年正式稼働
- NSC建設には国際社会が累計約20億ユーロを拠出(1995年以降)
ロシア・ウクライナ戦争による損傷
- 2022年2月のロシア侵攻後、チョルノービリ発電所は一時ロシア軍の占拠下に
- 2025年2月:ロシアのドローン攻撃によりNSCが損傷
- 現在も戦時下にあり修復工事の安全確保が課題
NSCの構造と機能
- 高さ:110m、幅:257m、長さ:162m
- 放射性廃棄物と損傷した原子炉を封じ込め、100年間の安全確保が設計目標
- 内部では石棺の解体・廃棄物回収作業を実施するための設備を備える
主な内容
EBRDによる支援要請の概要
- 要請者:EBRD総裁O.ルノーバッソ
- 場所:G7外相会合(フランス)
- 修復費用試算:5億ユーロ超
- 修復完了目標:2030年
国際的対応
- 国際チョルノービリ協力基金(ICCA):3,000万ユーロの初期割当を決定
- 1995年以降の国際支援総額は約20億ユーロに達する
- 2026年が事故40周年にあたり、国際的注目が高まっている
課題
- 戦時下での修復工事の安全確保
- 5億ユーロ超の資金調達の見通し
- NSCの設計寿命100年の維持に向けた技術的対応
今後の展開
- G7・EU諸国からの追加資金拠出に向けた外交交渉が本格化する見通し
- 停戦・和平実現後に修復工事の本格着手が可能になる
- ICCAを中心とした国際資金管理の透明性確保が継続的な課題
- 2026年4月26日の事故40周年が国際支援を再喚起する契機となる可能性
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