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マイクロソフト エヌビディアと連携 原子力向けAI活用進む
書誌情報
要旨
米マイクロソフト社は2026年3月24日、エヌビディア社と協力し、原子力分野の設計・許認可・建設・運用に至る全工程を対象としたAI活用の枠組みを発表した。原子力AI開発企業エバースター社はマイクロソフト・DOE・国立研究所と連携し、AIプラットフォーム「Gordian」で従来4〜6週間要した書類変換作業を1日で完了させることに成功している。AIの適用が設計・許認可という中核領域にまで拡大し、原子力プロジェクトの開発期間短縮への貢献が期待される。
背景
原子力×AIの潮流
- AIデータセンターの電力需要急増により、ビッグテック各社が安定電源として原子力に注目
- マイクロソフトは2023年にスリーマイル島原発の電力購入契約(PPA)を締結するなど原子力への投資を加速
- 単なる電力購入から「原子力産業の生産性向上ツール提供」へと関与を深化
原子力許認可の課題
- 米国の新規原子力プロジェクトは規制文書の膨大さ・審査期間の長さが開発障壁となっている
- 許認可文書の作成・整合性確認には多大な人手と時間を要する
- SMR・先進炉の普及加速のためには許認可プロセスの効率化が不可欠
主な内容
マイクロソフト・エヌビディア連携の内容
- 発表日:2026年3月24日
- 対象:原子力設計・許認可・建設・運用の全工程
- エヌビディアのGPUコンピューティング基盤とマイクロソフトのAzureクラウド・生成AI技術を組み合わせ
各フェーズでのAI活用
- 設計段階:デジタルツイン技術による高精度シミュレーション、設計最適化
- 許認可段階:生成AIによる規制文書の作成・不整合自動検出・審査対応支援
- 建設段階:工程管理・コスト管理の高度化、進捗の可視化
- 運用段階:異常検知・予知保全による稼働率向上、運転最適化
エバースター社「Gordian」の実績
- エバースター社はマイクロソフト・DOE・国立研究所(国立研究所名は記事に明記なし)と連携を発表(3月26日)
- AIプラットフォーム「Gordian」により、従来4〜6週間要した書類変換作業を1日で完了
- 許認可文書の整合性チェックや更新履歴管理を自動化
今後の展開
- NRCとの連携により、AI生成文書の規制上の受け入れ可能性を検証するパイロット事業が進む見通し
- デジタルツイン技術が設計段階のみならず、運転中の炉の状態監視にも適用される可能性
- SMR・先進炉の許認可プロセスにAIが標準的に組み込まれることで、開発期間の大幅短縮が期待される
- 日本や欧州でも同様のAI活用ニーズが高まり、国際的な規制ハーモナイゼーションの議論が加速する可能性
関連キーワード
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