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MBIR(多目的高速研究炉)

Multi-purpose Fast Research Reactor (ロシア語:Многоцелевой Быстрый Исследовательский Реактор)。 Rosatomがロシア・ディミトロフグラードに建設中のナトリウム冷却高速中性子研究炉(熱出力150 MW)。 老朽化したBOR-60の後継炉として計画され、燃料・材料照射試験・核燃料サイクル研究の国際拠点を目指す。

基本情報

項目内容
所在地ロシア・ウリヤノフスク州 ディミトロフグラード
運営機関RIAR(原子炉研究所)/ Rosatom
炉型ナトリウム冷却高速中性子炉(SFR)
熱出力150 MW
冷却材液体ナトリウム
建設開始2015年
初臨界(予定)2030年代前半(当初2020年代予定から遅延)

開発の背景:BOR-60の後継

同サイトで稼働中のBOR-60(1969年初臨界・熱出力60 MW)はナトリウム冷却高速研究炉の世界的な拠点として50年以上にわたり燃料・材料照射試験に供してきたが、老朽化が進んでいる。 MBIRはその約2.5倍の出力と最新の照射試験能力を持つ後継炉として位置づけられる。

項目BOR-60MBIR
初臨界1969年2030年代前半(予定)
熱出力60 MW150 MW
冷却材液体ナトリウム液体ナトリウム
中性子束(高速)約3×10¹⁵ n/cm²/s約5×10¹⁵ n/cm²/s(予定)

主な用途

用途内容
燃料照射試験 高速炉・次世代炉向け燃料(酸化物・金属・窒化物)の照射挙動評価
材料照射試験 構造材料・被覆管の高速中性子照射耐性評価。次世代炉設計データの取得
MA消滅処理研究 マイナーアクチニド(Am・Np・Cm)の高速中性子による核変換(消滅処理)実証
多冷却材試験 Na冷却・鉛冷却・ガス冷却など複数の冷却材ループを搭載し異なる炉型の研究に対応
RI製造 研究・医療用放射性同位体の製造

国際研究センター(IRC)構想

MBIRは参加国に照射試験スロットをオープンアクセスで提供する国際研究センター(IRC)として運営される構想で、IAEAの支援のもと複数国が参加協定を締結・検討している。

核燃料サイクルにおける意義

関連キーワード

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